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下野の季節料理「しもつかれ」

最終更新: 10月2日

 

 2月になり節分をすぎると暦の上では4日が立春で、いよいよ春ということになります。旧暦の季節暦は、現代暦とは一月以上の差がありますから、実際はまだまだ寒い日がつづきますが、それでも9日の初午(はつうま)などの歳時記を過ぎると、気持ちの上では春も近いと感じます。最近では見かけませんが、私が子供の頃の初午は、緑・黄・赤・白・紫の5色の幟を立てたトラックなどをよく見かけたものです。初午は、京の伏見稲荷を総本社とする稲荷社の祭事で、旧暦の2月は現代の3月頃にあたり、ちょうど稲作の準備を始める時期の歳時で、農業の神様を祀ったといわれます。稲荷の名は、「稲成り」から来たともいわれています。そして稲荷社といえばきつねがつきもので、稲荷社に油揚げや油揚げにすし飯を詰めたものを奉納しました。これがいなり寿司の始まりといわれています。

私たちの栃木では、いなり寿司に加えて、独特の行事食として「しもつかれ」が作られます。地域や家庭によって多少の違いやこだわりがあるようですが、正月のおせち料理や節分の豆の残りなどを上手く調理した栄養満点の郷土料理です。「しもつかれ」の原型は中世の文書にも書かれた伝統の食べ物で、もしかしたら我らがヒーローの栃木の武将「藤原秀郷」も食べたかも知れません。遠いご先祖から代々伝えられてきた郷土の料理「しもつかれ」、そんな歴史に思いを馳せて味わってみてはいかがでしょうか。



2020年2月1日

文 栃木の武将藤原秀郷をヒーローにする会 局長/岡田 康男

イラスト デザイナー/田代夏子

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