top of page
検索

一年分の悪い運気を焚いてしまおう!

 

【一年分の悪い運気を焚いてしまおう!】


令和3年も最後の月になりました。今年は、昨年からの新型コロナウィルスの感染拡大に始まり、一年を通して新型コロナに終始したような年でした。


ここにきて多少感染も収まりつつあるようには見えますが、第6波も懸念されており、まだまだ収束とはいかない様子です。


そんな状況の年の暮れの催事といえば、宇都宮では二荒山神社の「冬渡祭(おたりや)」です。「冬渡祭」は、私たちにとっては一年の締めくくりと新年を告げる大切な二荒山神社の夜祭で、12月15日と1月15日の2回行われます。12月を「冬渡祭」、1月を「春渡祭」と書き、どちらも「おたりや」と呼びます。


起源は古く、西暦838年二荒山神社のご神体を旧パルコビル西側にある下の宮から、現在の社殿がある臼が峰に還座したことが始まりと伝えられています。還座は夜中に行われる儀式で、二荒山神社でも夜中に行われたことから、これを渡り夜と呼ぶようになり、後に「おたりや」となったということです。


当日は、二荒山神社の社殿東側に設けられたお焚き上げ所で「どんど焼き」と呼ばれるお焚き上げが行われ、夜には神輿の渡御が行われ田楽舞が奉納されます。「冬渡祭」の「どんど焼き」では古いお札やダルマなどの縁起ものを、「春渡祭」では正月飾りを焚き上げます。筆者が子供の頃は、この煙にあたると次の一年を健康に暮らせるといわれ、煙をたくさんかけられたものです。


そして、栃木の武将・藤原秀郷も平将門の乱に際しては、戦勝祈願をして霊剣を授かったといわれる二荒山神社。そんな伝承を思い浮かべながら、今年一年のコロナの悪病をこの「どんど焼き」で炊き上げて、来年一年間の無病息災を祈願したいものです。



2021年12月1日

文 運営事務局 一般社団法人 武将伝説 理事:岡田康男 イラスト/みやもとデザイナー:田口義尚


 

■ カテゴリー別

おすすめページ

bottom of page