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【県博テーマ展コラム】その2 長沼氏が残した世界最古の大田文『淡路国大田文』
- t-kojima12
- 4月9日
- 読了時間: 2分

長沼氏が残した世界最古の『淡路国大田文』
テーマ展では秀郷子孫ゆかりの史料の展示もあるということで、今回は「長沼氏」についてお話したいと思います。
長沼氏は、前回紹介した小山政光の次男にあたる「長沼宗政」を初代当主とする一族です。
藤原北家 秀郷流小山氏の流れの強大な武士団であり、小山氏から派生するその他の一族とともに、鎌倉幕府を支える有力な御家人として大きな存在感を持っていました。
初代当主の宗政は応保2年(1162年)の生まれで、鎌倉幕府御家人として平家討伐や承久の乱に従軍しました。
承久の乱で功績を挙げた恩賞として淡路国守護職に任じられます。
このときにつくられたのが、今回展示される史料のひとつ『淡路国大田文』です。
大田文とは鎌倉時代につくられた各国ごとの田地の面積や領有関係を記した文書(土地台帳)のこと。
なかでも『淡路国大田文』は現存する大田文のなかで最古、かつ唯一重要文化財に指定されています。
以後、淡路国守護職は鎌倉時代を通じて長沼氏が世襲していましたが、建武政権によってその任を解かれると、足利氏一族の細川氏に相伝されてしまいました。
現存する『淡路国大田文』は、一族が淡路国守護職を離れたあとも約700年にわたり大切に保管してきた貴重な史料なんですね。
↓長沼宗政について詳しくはこちらの画像をクリック↓
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